Name

gfptar — ファイルを並列にアーカイブする

Synopsis

gfptar [OPTIONS] -c outdir [-C basedir] member...

gfptar [OPTIONS] -x outdir indir [member...]

gfptar [OPTIONS] -t indir

gfptar [OPTIONS] -r outdir [-C basedir] member...

gfptar [OPTIONS] -u outdir [-C basedir] member...

DESCRIPTION

gfptar は、アーカイブファイルをGfarmまたはローカルファイルシステムに作成します。または、そのアーカイブファイルからファイルを抽出します。 作成されるアーカイブファイルは、一つのディレクトリの中に、複数のtarファイルと複数のデータベースファイルで構成されます。 アーカイブの作成または抽出処理を、tarファイルごとに並列でおこないます。

OPERATION MODE

-c(--create) outdir [-C(--basedir) basedir] member...

outdir ディレクトリを新規に作成し、そのディレクトリにアーカイブファイル群を作成します。

basedir ディレクトリ以下の member... ディレクトリまたはファイルをアーカイブします。

-x(--extract) outdir indir [member...]

outdir ディレクトリを新規に作成し、 そのディレクトリに indir のアーカイブファイル群からファイルを抽出します。

一部のファイルのみを抽出するには member を指定します。

-t(--list) indir

inidir ディレクトリにあるアーカイブ群の内容一覧を表示します。

-r(--append) outdir [-C(--basedir) basedir] member...

outdir に、既存アーカイブファイル群を含むディレクトリを指定し、アーカイブファイルを追加します。

-u(--update) outdir [-C(--basedir) basedir] member...

outdir に、アーカイブファイル群を含むディレクトリを指定し、既存ファイルよりも新しいファイルのみを格納したアーカイブファイル追加します。

PATH STYLE

outdirindirbasedir には、以下のパス形式を指定できます。

パス名

ローカルファイルシステム上のファイルやディレクトリを絶対パスまたは相対パスで指定します。 そのパスが gfarm2fs のマウントポイント上の場合、 gfarm2fs を経由せずに tar ファイルを操作します。 (tar ファイル以外は、gfarm2fs を経由してファイルを操作します。)

gfarm:...

Gfarm のファイルやディレクトリを Gfarm URL で指定します。

OPTIONS

主なオプションは以下の通りです。 その他オプションは gfptar --help を参照してください。

-j, --jobs=NUM

複数のアーカイブファイルを作成、または複数のアーカイブファイルから抽出するための最大同時処理数を指定します。

デフォルト値は 4 です。

-s, --size=BYTES

アーカイブを作成時に、分割されるアーカイブファイル1個あたりの想定サイズを指定します。 ファイルの内容や圧縮方法によって圧縮率は異なるため、 仮定圧縮率(別オプション --ratio)を考慮して計算された想定サイズで分割されたファイル群ごとにアーカイブファイルを作成します。

デフォルト値は 200Mi (200 * 1024^2 = 209715200) (200 メビバイト) です。

--ratio=RATIO

アーカイブを作成時に、分割されるアーカイブファイルの仮定圧縮率(%)を指定します。

デフォルト値は 50 (50 %)です。

-T, --type=TYPE

アーカイブ新規作成時(--create)の圧縮形式を指定します。 gz は gzip、bz2 は bzip2、xz は xz 形式で圧縮されます。 拡張子はそれぞれ tar.gz, tar.bz2, tar.xz になります。 no を指定すると圧縮しません。

デフォルト値は gz です。

-I, --use-compress-program=COMMAND

アーカイブを作成時または抽出時に、圧縮・伸張するための外部コマンドを指定します。 作成されるアーカイブファイルの拡張子を --type オプションで指定します。 抽出時にはその外部コマンドに -d オプションが指定されます。

-q, --quiet

警告を表示しません。

-v, --verbose

冗長な情報を出力します。

-d, --debug

デバッグ情報を出力します。

-?, --help

コマンドオプションを出力します。

EXAMPLES

ローカルのディレクトリから、Gfarmのディレクトリにアーカイブを作成します。 この例では dir1, dir2 以下のファイルが相対パスでアーカイブされます。


    $ gfptar -c gfarm:/home/user1/out.gfptar -C /home/user1 ./dir1 ./dir2
  

Gfarmにあるアーカイブディレクトリから、ローカルのディレクトリに抽出します。 この例では outdir 以下に dir1, dir2 が抽出されます。


    $ gfptar -x /home/user1/outdir gfarm:/home/user1/out.gfptar
  

GfarmのディレクトリからGfarmのディレクトリにアーカイブを作成します。 注意: 小さいサイズのファイルが多い場合は、 gfarm2fs 上のパス名を -C に指定したほうが、性能が良い場合があります。


    $ gfptar -c gfarm:/home/user1/out.gfptar -C gfarm:/home/user1 ./dir
  

GfarmにあるアーカイブディレクトリをGfarmのディレクトリに抽出します。 注意: 小さいサイズのファイルが多い場合は、 gfarm2fs 上のパス名を -x に指定したほうが、性能が良い場合があります。


    $ gfptar -x gfarm:/home/user1/dir2 gfarm:/home/user1/out.gfptar
  

Gfarmにあるアーカイブディレクトリからローカルのディレクトリに一部のファイルを抽出します。 この例では outdir ディレクトリに dir1/path/to/file だけが抽出されます。


    $ gfptar -x /home/user1/outdir gfarm:/home/user1/out.gfptar dir1/path/to/file1
  

SEE ALSO

gfptar --help

gfreg(1), gfexport(1)